今では誰もが知るアップル社。創業者スティーブ・ジョブズの存在感が大きい一方、実はもう1人の創業者がいます。
もう1人の創業者とはスティーブ・ウォズニアックです。ウォズニアックは、Apple IIという革新的なコンピューターを生み出すなど、業界に多大な貢献をした天才エンジニア。
ウォズニアックの人生観や哲学には多くの人々が共感し、生み出された言葉は今も語り継がれています。本記事では、スティーブ・ウォズニアックの生涯や業績、そしてウォズニアックの言葉から浮かび上がる人物像に迫っていきます。
アップル創業の立役者スティーブ・ウォズニアックとは?
アップル創業の立役者として知られるスティーブ・ウォズニアックは、1950年にカリフォルニア州サンノゼで生まれました。ウォズニアックは、幼い頃から数学や電子工学に興味を持ち、高校生の時からAppleⅡの前身となる自作の電子装置を作っていました。
高校卒業後はカリフォルニア大学バークレー校に進学しましたが、学費を捻出するためにIBMでアルバイトをしながら勉学に励んでいたそうです。
ここでは、スティーブ・ウォズニアックとは何者なのか、詳しく解説していきます。
スティーブ・ウォズニアックの学生時代
ウォズニアックは、カリフォルニア大学バークレー校在学中に、アマチュアラジオ愛好家として知られるスティーブ・ジョブズと出会いました。スティーブ・ジョブズもまた天才。電子工学の分野で優れた才能を持ち、自作のコンピューターを製作していました。
そして、ウォズニアックが製作したコンピューターを見たジョブズは、ビジネスチャンスを見出し、共同でビジネスを始めることになったのです。
学生時代にウォズニアックとジョブズが出会うことがなければ、現在のアップルはなかったということになりますね。
アップル創業前のウォズニアックの活躍
ウォズニアックは、アップル創業前にも、ヒューレット・パッカード(HP)などの企業でエンジニアとして活躍していました。実はジョブズと共同でAppleを設立する前から実績を残していたのです。創業後は、ジョブズと共にApple Iの開発に取り組みました。
ウォズニアックは、Apple IIの開発に着手し、Apple IIの成功によりApple社は急成長を遂げました。ウォズニアックは、Apple IIの設計者として知られており、コンピューター業界の発展に大きく貢献したのです。
スティーブ・ウォズニアックが生み出したApple Ⅱ
まさに世界を大きく変えたApple Ⅱ。
スティーブ・ウォズニアックは、Apple Computer社でApple Iの設計に携わった後、Apple IIを完成させました。Apple IIは、Apple Iの改良版であり、当時のパソコン市場に革命をもたらす革新的な製品でした。
ここからはウォズニアックが開発したApple IIを解説していきます。
Apple IIの特徴と革新
Apple IIは、当時としては革新的な機能を持ち、多くの人々にとって初めてのパソコンとして普及しました。Apple IIの特徴のひとつは、カラーディスプレイを搭載していたことです。
他の製品と比べ、美しい画面は業界に衝撃を与えました。
また、Apple IIは、アプリケーションが充実しており、ユーザー自身がカスタマイズして拡張することができます。このような特徴により、Apple IIは、パソコン業界に多大な影響を与え、多くのユーザーに愛される製品となりました。
Apple IIがもたらした市場への影響
Apple IIは、発売後わずか1年で100万台以上の販売を達成し、パソコン市場でのApple社の地位を確立しました。ビジネスや教育分野での利用が盛んであり、多くのユーザーに愛されたのです。
また、Apple IIは、他のパソコンメーカーにも影響を与え、パソコン業界において標準的な機能を提供する製品の先駆けとなるほどの影響を持ちました。パソコンの歴史において、スティーブ・ウォズニアックの才能が発揮された代表的な製品の一つとなっています。
スティーブ・ウォズニアックの名言
スティーブ・ウォズニアックは、Apple IIの開発者、アップル創業時の立役者の1人として世界の人々に知られています。才能と経験から生まれた言葉には、多くの人に影響を与えた名言が数多くあります。
ここでは、スティーブ・ウォズニアックが残した名言を紹介していきます。以下のように代表的な名言を2つの分類に分けて紹介します。
- ビジネスや人生に関する名言
- テクノロジーやエンジニアリングに関する名言
それぞれ見ていきましょう。
ビジネスや人生に関する名言
「最高のビジネスは、まず何かに夢中になることから始まる。」
この名言は、スティーブ・ウォズニアックがアップル創業時に感じていた情熱を表しています。何かに夢中になることが、ビジネスを成功に導く第一歩であるという彼の考え方が込められています。
「人生は冒険だ。失敗する可能性もあるが、それは価値があるものを追求するために乗り越えるべき障害だ。」
この名言は、スティーブ・ウォズニアックの冒険心と強さを表しています。人生は挑戦と冒険であり、それによって成功や価値ある経験を得ることができるというメッセージが込められています。
テクノロジーやエンジニアリングに関する名言
「テクノロジーは、本来、人々を繋げるためにあるものだ。」
この名言は、スティーブ・ウォズニアックが抱いていた、テクノロジーの本来の目的を表しています。ウォズニアックは、テクノロジーが人々を繋げ、よりよい社会を作り出すことができると考えていました。
「エンジニアは、自分の作品を見て喜ぶものだ。そして、それが世界を変える力を持つ場合、その喜びは何倍にもなる。」
この名言は、スティーブ・ウォズニアックのエンジニアとしての情熱を表しています。ウォズニアックは、自分の作品に誇りを持ち、自分の作品が世界を変える力を持つ場合には、喜びが何倍にもなると考えていました。
スティーブ・ウォズニアックの資産
ここまで現在の世界に影響を与えたスティーブ・ウォズニアック。本記事を読んでいる方は、「実際、どのくらいお金を稼いでいるんだろう?」と思っていることでしょう。
実際にスティーブ・ウォズニアックの資産を紹介していきます。
ウォズニアックの資産の内訳と推定額
スティーブ・ウォズニアックの資産は、不動産や投資、ブランドなど多岐にわたります。所有している主な不動産は、カリフォルニア州のロサトス・ヒルにある邸宅で、2019年にはなんと1,600万ドル(日本円でおよそ17.6億円)で売りに出されています。
また多数の株式や不動産投資信託(REIT)を保有しており、総額は数千万ドルに上るとされています。さらに、自身のブランドを活用した様々なビジネスにも取り組んでおり、収益も膨大なものとなっているのです。
ウォズニアックの資産の推定額は、約1億ドルから2億ドル程度(日本円でおよそ165億円)とされています。公式な数字は発表されていないため、想定資産ですが想像がつかない数字ですね。
スティーブ・ウォズニアックが語るスティーブ・ジョブズ
アップル社を創業したスティーブ・ウォズニアックとスティーブ・ジョブズ。
ジョブズがビジネス面を担当し、ウォズニアックが技術面を担当することで、2人は協力してアップル社を立ち上げましたが、2人の関係には激しい軋轢が生じることになります。1980年代初頭、ジョブズは新しいプロジェクトに取り組むためにアップル社を去り、ウォズニアックも引退しました。再びアップル社に復帰した2人ですが、常に互いに対立し、意見が衝突していたそうです。
スティーブ・ウォズニアックは、自分たちが作ったコンピューターを市場に広めるために、多くの努力をしたことに対しても感謝の気持ちを示している反面、技術に関しては自分よりも劣っていたと述べています。
筆者の小言
今回は、スティーブ・ウォズニアックについて解説してきました。
Apple IIという革新的なコンピューターを生み出すなど、パソコン業界に多大な貢献をした天才エンジニアでした。また、人生観や哲学には多くの人々が共感し、名言は今も語り継がれています。
今となっては、当たり前のスマートフォンもウォズニアックがいなければ、浸透するのにもう少し時間がかかっていたかもしれませんね。
この記事を読んだあなたの助力に少しでもなれたら幸いです。